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![]() ■1章 生ごみを考える■2章 微生物と土(その1)/(その2)■3章 生ごみたい肥をつくってみよう ■4章 より良い土が健康な環境をつくる■サイトマップ■リンク■書籍入手案内 ![]() ![]() ■プログラム1・生ごみの処理■プログラム2・微生物の世界■プログラム3・土と植物■プログラム4・飽食日本 |
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植物は太陽エネルギーとCO2(2酸化炭素)を使ってでんぷんをつくります これを光合成といいます. 光合成によってできたでんぷんは葉や根にたくわえられます。 そして、根にたくわえられたでんぷんと土中の酸素が反応してエネルギーが生まれます. |
土は植物の住まい 土は食料を生産し酸素を供給してくれる植物の住まいで、私たち生き物すべての大切な資源です. 植物にとって根はとても大切なものです.根は植物の生命にかかわる2つの重要な働きをしています. まず、植物の体を支えるという働き. もう一つは土中の水分や養分を吸収し葉や茎に送るという働きです. 根は土に混在している様々な養分のなかから、その植物が必要とする養分を選んで必要な量だけ取り入れています.根が水分や養分を吸収するにはエネルギーが要ります.そのエネルギーは光合成によってつくられたデンプンが根に送られ酸素とデンプンが反応することで生まれます. つまり、根が十分に水分や養分を吸い上げるには酸素が必要なのです. 土に十分なすき間があると通気がよいので新しい酸素が十分に入り呼吸の際出る炭酸ガスを効率よく排出します.土が固いと根は呼吸ができず水分や養分を吸い上げられないのです. |
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団粒とは−団粒をつくるのはたい肥と微生物 土は細かい粒子(単粒)からできていますが、それが塊をつくって団子状になったものを団粒といいます.単粒よりも塊となった団粒のほうがすき間は大きくなります.土中にすき間が多いと根はのびのびと成長します.根にとって団粒化した土は健康に暮らせる理想的な住まいなのです. この団粒をつくるのが、たい肥と微生物です.たい肥づくりでは最初は糸状菌というカビや細菌の仲間がアミノ酸や糖など分解しやすいものを分解します.次々に微生物が交替して生ごみを分解して行くのですが植物の繊維や肉のスジ(粘質素)などは十分分解されず残り、さらに時間をかけて土中の微生物によってゆっくり分解されコロイド状の複雑な物質に変わります.これを腐植といいます. 腐植は分解されにくく土の粒子をひきつける働きをもっています.これが土の単粒をひきつけて団粒をつくります. 団粒は粒と粒の間にすき間があり団粒内にもすき間があるので土にほどよい通気性と保水性と排水性を与えます.いわゆる水はけがよく水持ちのよい土となります. |
たい肥で土づくり−その効果 たい肥を土に施すと、たい肥をエサとする様々な有用微生物が増え、土中の生物相は豊かになり有害微生物の増殖を 抑えます.自然界では落ち葉や獣のフンなどの有機物が土に還元される「循環」があります. しかし、畑や庭では作物を収穫するだけでは、その循環が おきません.そのため、たい肥を施して土中の腐植の元となる 繊維質の多い有機物と微生物を補わないと土は単粒化し だんだん固くなってくるのです. |
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生ごみのミネラルは有効に使おう 植物は光合成からできたデンプンを原料に自分の体をつくってゆきます.でもデンプンだけでは健康な植物となりません. 私たちが、米やパンなどの主食だけでは健康な身体をつくれないように、植物にも肉や魚、野菜に相当する副食が 要ります.その主なものは三大栄養素と呼ばれているチッソ、リン酸、カリです.私たちが主食・副食だけではなく ミネラルを必要とするように植物もミネラルを必要とします. 畑で作物の栽培を続けていると、土中のミネラルは不足してきます.料理くずや食べ残しなど生ごみは栄養のバランスも とれ、ミネラルも豊富です.この生ごみをたい肥として土へ施すことはミネラルの循環をつくることになります. ミネラルの豊富な生ごみを焼却して埋立地へ捨てていては限りある大切なミネラルを有効に活用できません. 健康でおいしい農作物を手に入れるには、ミネラルの循環をつくる生ごみたい肥による土づくりはしなくてはならない ことなのです. |
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微生物で自然界の仕組みを知ろう![]() 植物は自然界にふんだんにあふれている太陽光と2酸化炭素を原料とし、光合成というシステムで有機物を生産する 【超精密化学工場】です.私たち地球上のすべての動物は植物が生産してくれる食料と酸素によって生命を与えら れています.植物(生産者)は地球生態系の生命維持装置と言えるのです. 私たち(消費者)はもっともっと植物を、そして植物の住まいである土と土に棲む微生物(分解者)を大切に扱わなくて はなりませんね.生ごみたい肥づくりの実践は自然界の循環の要として密やかに生活している微生物たちの存在を 実感する、まさに「自然界の仕組みの謎を解く作業」と言えるのものです. 地球上の失われた豊かな土と緑を再生できるのは人類の英知とたゆまぬ実践だけです.人類はその欲望と無知で 地球環境を回復不能なまでに破壊する力を持っています.一方その英知と実践で地球環境を修復し、さらには改善 することもできるのです. 家庭での生ごみたい肥づくりは、その第一歩となるものです. ![]() |
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